奇鸟行状录

实地照片(渡边搜集)

<品川パシフィック・ホテル>

 "僕"と加納マルタは品川パシフィック・ホテル一階のコーヒールームで待ち合わせをします。このホテルは実在し、JR品川駅西口を出るとすぐ目の前にあります。しかし実際に訪れてみると、残念なことに現在一階にコーヒールームはありませんでした。ホテルの従業員に詳しく尋ねてみると、かつてコーヒールームは実在したらしいのですが2000年に無くなり現在は3階に移転したらしいのです。嬉しいことに移転後も内装に殆ど変化は無いとのことでした。私は早速3階のコーヒールーム(「TEA & COCKTAIL LOUNGE」)を訪れてみました。かなり私の中のイメージとは近く、満足のいく写真が撮れました。コーヒーの味も非常によかったです。

 

<小田急線車内>

 

 "僕"と笠原メイは銀座でバイトを終えた後、新宿から小田急線で帰宅します。私も同様に新宿駅で小田急線に乗り、新宿駅を発車直後の車内を撮影しました。

 

<品川パシフィック・ホテル>

 

"僕"は、パシフィック・ホテルにて綿谷ノボル、加納マルタと3人で会う。
綿谷ノボルはクミコを諦めるようにと通告する。

 

 先と同じ店(「TEA & COCKTAIL LOUNGE」)の別のテーブルを撮影しました。綿谷ノボルが話しかけたことで有名な「テーブルの真ん中に置かれたステンレス ・スチールのシュガーポット」もちゃんとありました(笑)。もちろん動画で使った写真にもちゃんと写っています。みなさんももし訪れる機会がありましたら是非話しかけてみてください♪

 

<区営プール>

"僕"は208号室の女がクミコであることを悟り、クミコを救い出すことを決意する。
(第2部ラスト)

<新宿駅西口のベンチ>

"僕"は新宿駅西口で「高層ビルの前に小さな広場をみつけ」、「洒落たベンチ」(作品中には「石のベンチ」ともある)に座り、道行く人々を観察し続けます。新宿西口の高層ビルといっても数が多く、これだけでは特定ができません。しかし作品ではそのビルの「最上階にある展望台に登るためにやってくる家族連れもいた」とあります。すなわち最上階が展望室になっているビルに限定されることになります。新宿西口で最上階に展望室があるビルは"新宿野村ビル"、"新宿NSビル"、"新宿センタービル"の3つに限られます。
 "新宿野村ビル"には石のベンチもあるのですが、これはどうみても本文の「洒落た」という表現があてはまるようには感じられません(笑)。村上春樹氏のセンスが実際にどうなのかは私も分かりませんが、さすがにこのベンチを見ても洒落たベンチだとは感じないでしょう。ということでこのビルは候補から外れます。
 次に"新宿NSビル"ですが、このビルにはそもそも石のベンチが存在しないのでこれも外れます。
 最後の"新宿センタービル"ですが、ここにも石のベンチがあります。しかも見て下さい!「洒落た(石の)ベンチ」です!!少なくとも"新宿野村ビル"のベンチよりは洒落ています。しかも作品の「高層ビルの前に小さな広場をみつけた。広場には洒落たベンチがあった」の描写通りに、ベンチの前にはちゃんと広場があります(フラッシュ動画で使用したベンチはビル北側のもの)。これに対して"新宿野村ビル"の石のベンチの前には広場はありません。
 以上より、"僕"が座っていたのは"新宿センタービル"のベンチであることが言えると思います。
 このベンチより上空を眺めると、ビルに囲まれた形で空が見えます。これは東京でもなかなか見られる光景ではないです。ちなみに写真で下に見えるのが新宿センタービル、左に見えるのが安田火災海上本社ビル(通称"三角ビル")、上に見えるのが新宿野村ビル、右に見えるのが新宿三井ビル(通称"黒ビル")です。
 余談ですが、この撮影を行った日に偶然にもギターケースを下げた男を見かけました!思わずついていこうと思ったのですが、かなりマニアなハルキストの私は暴力事件を起こしかねないのでやめておきました。あ、冗談ですよ(笑)

 

<208号室>

 

"僕"は暗闇の208号室で、邪悪なものと闘う

<月>

最後に笠原メイと会った"僕"は、電車で家路に着く。
(第3部ラスト)
作品の記述通りの「上弦の月」です。
 

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